まずはテストマーケティング。情報発信ではなく情報収集から
ペンシルがふくやのホームページを手掛けることになったきっかけを教えてください
以前は、ふくやさんは簡単なホームページを持たれてました。でもそれは今のような独立したものではなく、どこか別のサイトが許可を取ってコーナーを運営していたと聞いています。
ではふくやは当初、インターネット販売には積極的ではなかった?
そうですね。それまでインターネットに於けるふくやの明太子販売結果は半年で3個というものでしたし、あまり期待もされていなかったのでしょう。まあ、ふくやさんのメインユーザーが40〜50代に対し、インターネットユーザーは20〜30代がメインでしたので、その点はむずかしかったと思います。
それでもペンシルは明太子に目をつけていた?
ペンシルでインターネットのユーザー調査をおこなった結果、特産品やグルメ、通販が盛んになっていくことが予測できたんですね。では、どの特産品をターゲッティングしようと考えていて、1997年にふくやの川原社長に直接ご提案しました。
その時の川原社長の反応は?
最初の反応は「販売はまだやりたくない」といったものでした。しかしペンシルが集めたユーザー情報のグラフなどをお見せしてところ、次第に興味を持っていただけ、「インターネットは情報発信と思っていたが、情報収集が得意なのか」と驚かれている様子でしたね。それで最後には、「面白い!ぜひやろう!」となりました。
1年間で5万人の「明太子好き」のデータを収集
すぐに明太子を売りはじめたのですか?
いえ、まずはテストマーケティングをおこなうためにペンシルで開発したリアルタイムマーケティングシステムを導入しました。川原社長にご提案したとおり、情報発信ではなく情報収集からです。「インターネット上に明太子好きがどのくらいいるのか?」「買う人はいるのだろうか?」などの調査をしました。「毎月明太子50個プレゼントキャンペーン」を行ったところ、たった4ページのサイトで、1ヶ月5000件の申込みがあり、1年間で5万人の「明太子好き」のデータを集めることができました。
どういったデータが集まったのですか?
最初の月は「明太子買いますか?」の問いに「YES」の答えは4〜5%でした。これは5000人のうち 200人が買うということで、一人が1000円の明太子を買ったとして、20万円の売上です。これでは、ネット上で販売するにはまだ早い。当時EC決済システムが5000万円くらいしていたので、この費用を回収できるぐらいになるにはもっと売り上げが必要だと感じました。
その後数字に変化が見られた?
キャンペーンも1年経つと「明太子買いますか?」のYESの数が55%になりました。ここまでキャンペーンの継続はもちろん、メールマガジンも毎月送っていましたので、ようやく機が熟したといったところです。そこで「いよいよ売れる!」と川原社長もペンシルも確信したので、本格的なホームページを構築しました。
インターネットで1ヶ月1万個の明太子販売を達成!
本格的な明太子販売開始ですね。
そうです。ついに本格的な販売ホームページを作りました。これまでのキャンペーン応募者5万人にDMを出したところ、46%の購入希望があり、最高で1ヶ月で1万個売れました!大成功です!
1ヶ月で1万個も売れたんですか!?
ええ。それからは雑誌に取り上げられるし、川原社長もセミナー等で成功例として話されてました。業界ではちょっとしたニュースになりましたね。
集まったデータはどのように使われたのですか?
はい、集まったデータは徹底的に分析しました。
元々あった商品「純」を改良して、インターネット販売専用に1年かけて作り変えられました。するとそれまで数十個しか売れていなかった商品が、ホームページ上で月数百個も売れたのです。これにはふくやさんも驚いていました。
サーバやシステムにお金をかけず、マーケティングからはじめる
成功のカギはマーケティング?
そうですね。マーケティングをしないで最初からEC決済システムや自社サーバを導入していると、それが高額なのでどんなに売り上げが上がっても損益分岐点は越えられないと思います。システムにお金をかけず、マーケティングやリサーチからはじめるのが成功の秘訣ですね。
インターネットビジネスの成功の秘訣は?
ホームページ制作会社は売り上げを伸ばすためにすぐにサーバやデータベースなどを販売して数百万円の初期費用や毎月数十万円の保守費をかけたりします。またホームページのページ数もページ単価で計算するので、なるだけたくさん作らせようとします。結局そのことが、ページ数は多いけど活用できないコンテンツとなって、アクセスと売り上げを減少させます。
他には何かありますか?
ホームページも大事なのですが、それ以上に「プロモーション」と「フォロー」が大切だと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。