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海外からの挑戦。夢は日本とベトナムの架け橋になって仕事で行き来がしたい。

2023.04.20

海外からの挑戦。夢は日本とベトナムの架け橋になって仕事で行き来がしたい。

-ヒューマナライズマーケティング研究室 Nguyen Van Don(グエン・ヴァン・ドン)

ペンシルでは、女性、シニア、チャレンジド(障がい者)、外国人、セクシャルマイノリティ当事者などを含む多様な人材がパフォーマンスを最大限発揮し、活躍できる環境整備を推進しています。そのため、国内拠点、海外拠点に関わらず、外国籍スタッフを積極的に採用し、これまでにもフランス、スウェーデン、パレスチナ、中国、台湾、韓国など世界中の様々な国の外国人を採用しています。

今回は、ベトナムから日本に来日し家族とともに日本で暮らす、ヒューマナライズマーケティング研究室のグエン・ヴァン・ドンに、日本とベトナムの働き方の違いや将来の夢についてインタビューしました。

最初の来日はいつ頃ですか?

2003年に留学のためベトナムのホーチミンから来日しました。きっかけは妹が先に日本に留学していて、生活しやすい日本をとても気に入っていたためです。ベトナム大学在学中にはコンピューターの音声認識を専攻していて、日本の大学でその分野を究めてみたいと思い、日本にやってきました。

最初は日本語を勉強するため日本語学校に通い、その後、熊本大学の大学院、さらに別の大学の修士課程で2年間ITについて学びました。その間の5年くらいで、生活に困らないくらいには日本語が話せるようになっていました。

大学卒業後、日本で就職した理由は?

留学目的と同じで、日本の会社で最先端のITの仕事がしたかったからです。実際には、卒業後2年ほど福岡のIT企業で働きましたが、リーマンショックで一度ベトナムに帰国。帰国後は日系企業で働いていましたが、やっぱり日本で働きたくて、その後2014年に再来日します。しばらくベトナムの技能実習生を受け入れる企業と実習生の間を取り持つ仕事につきますが、再度、福岡にあるソフトウエア開発の会社に転職。その後、ベトナム大手のIT企業日本法人を経てペンシルに入社しました。

グエン・ヴァン・ドン

ペンシル入社後は、どんな仕事を担当しましたか?

ペンシルはアジアをはじめとした海外事業に積極的に取り組んでいて、日本企業のベトナム現地法人と業務提携してベトナム進出を支援したり、ベトナムでのオフショア開発にも以前から力を入れています。そういったペンシルの背景を知って入社したので、最初は社内のベトナムオフショア開発のチームに所属しました。

前にもオフショア関連の業務経験があり、ベトナム語と日本語の両方で開発に関わる話ができるということで採用されたのだと思います。

入社後すぐの時期には、あるクライアントの案件でオフショアに仕事を多く出していてベトナムチームと頻繁にやりとりがありました。ちょうどベトナムチームの方でもエンジニアを増員して新体制がスタートしたところだったので、手さぐりで進めるような部分もありましたが、集中してやり取りができたと思っています。

日本のIT企業のオフショア開発ではベトナムが人気ですね?

ベトナムでは国の政策としてIT人材の育成を掲げているので、ベトナム人エンジニアを確保しやすいという点が関係していると思います。また、ベトナムでは学校で英語と同じくらい日本語を学ぶ人が多く、日本や日本の文化に親しみを感じている人が多いことが影響しているかもしれません。

グエン・ヴァン・ドン

日本人とベトナム人との違いを感じますか?

日本人は「世界一勤勉」といわれる民族なので、日本人と比べるとベトナム人はかなり不利です、笑。ベトナムのエンジニアで日本人のように勤勉に働く人をみたことがないほどです。

これはネガティブな意味ではなく、もともと持っている気質が全く異なり、ベトナム人があまり物事を深刻に捉えないだけなのです。最近は変わってきているようですが、日本では徹夜をしてでも納期に間に合わせるための努力をしますが、ベトナムでは無理なら納期の延長をお願いするといった国民性の違いです。

日本とベトナムではそもそも仕事や納期に対する感覚があまりにも違うからです。私は日本で働いている時間の方が長いので、そのギャップに戸惑うようなこともありました。日本人の考え方に慣れているため、ベトナム人の感覚の違いを理解することができず、そのことにストレスを感じたことも否定できません。

ほかには?

日本人はチームで協力して力を発揮することを得意とする傾向があると思いますが、ベトナムでは一人で働いて結果を出すことを好みます。これはベトナム人にみられる向上心の強さや野心の大きさの現れかもしれません。一般的に日本の方がベトナムより豊かで暮らしに余裕があるため、それほどガツガツしていないからだと考えられます。また、全体的に一人ひとりの責任感が強いのも日本人の特徴ですね。

その後、部署を異動し、どんな仕事を担当していますか?

ペンシルのオリジナル解析ツール「スマートチーター」の機能を開発しています。コンサルタントがコンサルティングをするにあたって、次にどんなことをしたいか、なぜその機能が必要かなどの要望を分析・検討し、実現するため機能を明確にしていきます。その後、AWSのサービスを調査したり、設計仕様などを分担して開発します。これらは今後本格的に進めていくプロジェクトです。コンサルタントやクライアントに役立つ施策なので、やりがいを感じていますし、今まで経験したことのない新しい分野の仕事なので、とても楽しみながら働いています。

働いているうえで、困っていることはありますか?

ひとつは外国人だからではないですが、自分の技術力について。所属しているヒューマナライズマーケティング研究室は、新たな技術を研究して導入することを目指している部署です。私の場合は、AWSが提供する様々な最新サービスについての研究です。今の私には、AWSについて知らないことや分からないことがたくさんあるので、勉強していく必要があるし、そうすることが私にとってとても役立つと思って頑張っています。

2つ目は日本語のレベルアップです。ペンシルで3年近く働いているので日常会話に不便はありませんが、専門的な仕事をするうえで私の日本語が未熱なために、困ってしまうことがあります。そういうときには、周りのみなさんがとても丁寧に説明してくれるので、ありがたいです。特に苦手なのは、漢字の訓読みと音読みの区別です。間違って読んでしまうことなどがときどきありますが、そっと指摘してもらっています。もっと技術的な日本語を身につけて、日本のエンジニアとスムーズなやりとりができるようになりたいです。そのために、日本で勉強することはまだまだありそうです。

グエン・ヴァン・ドン

将来の夢は何ですか?

これからの夢は、福岡とホーチミンを行ったり来たりする働き方をすることです。そして、日本とベトナム両方の国に役に立つ仕事をすることです。

今もペンシルの仕事はベトナムの役に立っていると思いますが、オフショア開発以外の業務でも日本とベトナムを相互に繋ぐような仕事ができないかと考えています。たとえば、自分が所属する部署の仕事ではどんなことができるだろうかと考えると夢が大きく広がっていきます。

最後に

日本で働く外国人は、厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況まとめによると約182万人。外国人を雇用する事業者数とともに、前年比約5%アップし、過去最高を更新しているそうです。(2022年10月末現在)国籍別ではベトナムが最も多く、外国人労働者全体の約4分の1を占めるとか。外国人スタッフからすると、日本は全くの異国であり、言語の問題だけでなく文化や風習の違い、仕事の進め方などで大きく戸惑うことがあるかもしれません。企業側では外国人スタッフがその能力を最大限に発揮し、長く働くことができるよう業務面やコミュニケーション面でのサポートが重要です。

ペンシルではスタッフが長くここちよく働くことのできる環境づくりを目的に、さまざまな取組みを進めています。今後とも全員のための大きな制度ではなく、一人ひとりにあった多様な働き方を提供することで、多様な人材が活躍できる環境整備を進めて参ります。

ペンシルダイバーシティ経営推進方針

株式会社ペンシルについて

株式会社ペンシルは、企業のウェブ戦略を成功に導く研究開発型のウェブコンサルティング専門会社です。独自の視点から実験や研究を重ね、研究結果によるノウハウをもとにクライアント企業のウェブサイトを分析し、ウェブからの売上や成約をアップさせるためのコンサルティングを実施しています。ウェブサイトの目的と目標を明確にするコンセプトワークから、アクセス分析、マーケティング、競合調査、企画提案、ウェブサイト制作など、ウェブサイトの入口から出口までを総合的に支援しています。ペンシルは「インターネットの力で世界のビジネスを革新する」を企業理念に掲げ、常に新しいインターネットの可能性に向けて挑戦を続けています。

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