P卒 ペンシル卒業生インタビュー

シンガポールで「とにかくやってみる」

2017.01.13

シンガポールで「とにかくやってみる」

- 酒井 葉子

「お世話になった福岡に学校と研究所をつくる」という思いでペンシルを創業してから20年。ペンシルという「学校」は、これまでに多くの卒業生を送り出してきました。創立20周年を機に、ペンシルで学んだことを次のステージで活かし、活躍されている卒業生の今を紹介します。

今回は、ペンシルを卒業後、シンガポールで海外生活を送りながら、2人の子どもを育てている酒井葉子さんにインタビューしました。

ペンシルに入社したきっかけは?

えーと、飲み会です(笑)福岡のITに関わる女性を集めて「IT女子飲み会」をしようという企画があって、そこで当時R&D事業部のマネージャーだった倉橋さん(現:代表取締役社長COO)と出会いました。私は前職を辞めた直後だったんですが、「求職中ならペンシルを見に来ない?」と誘われて。そこからはトントン拍子で、飲み会から2週間後にはペンシルに入社していました。実は他にも内定をもらっていたのですが、ペンシルが一番面白そうだったんですよね。

ペンシルではどんなことをしていたのでしょう。

酒井葉子

2009年2月に入社して、2013年7月まで出社しましたが、その約4年半が10年にも感じるくらい濃い時間を過ごしました。R&D事業部に配属され、主にサイト制作のディレクション業務をやっていましたが、入社したばかりの私にそんなことまで求める?!みたいなことを当たり前のように言われて。

ある時、クライアント先でセミナーをやることになったのですが、講師をじゃんけん(!)で決めようとなり、見事に私が負けまして。ちなみに入社1ヶ月の頃でした。100ページくらいあるセミナー資料を渡されて「さぁ、頑張って!」と。今だから笑い話にできますけど、当時は本当に焦りました。面接の時に言われた、「ペンシルは獅子の子落としをする」というのはこの事か、と(笑)

自ら東京に転勤願いをだしたとか。

はい。福岡オフィスで半年勤務した後、東京オフィスに転勤させてもらいました。以前から漠然と東京に行ってみたいなという憧れはあって、ちょうどその頃東京オフィスで勤務していた方が結婚退職することになったので「私、行きます!」と。ペンシルはそういうフレキシブルな働き方ができるところが魅力ですね。

東京ではプロデューサーのアシスタントとしてコンサルティングに同行したり、資料をつくったりしていました。ペンシルは福岡の会社ですが、お客さまのほとんどは東京の企業。当時の東京オフィスでは、メインで動いていたのが私を含めて2人だけだったこともあり、本当に様々なクライアントのコンサルティングに同行して勉強させてもらいました。私が担当していたクライアントが成長していく姿を見るのは単純に楽しかったし、そんなチームに携われることが誇りでもあり、本当に嬉しかったのを覚えています。

シンガポール

シンガポールでの生活や子育てはいかがですか。

シンガポールは日本人が多いこともあり、日本の物も簡単に手に入れやすく、日本人にとってとても住みやすい国だと思います。3才の娘と1才の息子がいて、日本で子育てをしたことがないので比較はできませんが、やっぱり一番の違いは、こちらではメイドさんを簡単に雇えることですね。家事やベビーシッターをお願いできるので家事や育児の負担も分担できますし、子どもが病気になった時などは海外ということもあり心細いこともありますが、その様な時はとても心強いです。あとは、みんなキッズフレンドリーなこと。普段は平気で列に割り込みするシンガポール人も、子どもを連れていると列を譲ってくれたり、テーブルを代わりにキープしてくれたりする人も。

また、シンガポールには英語と中国語をネイティブから学べる環境があります。娘もローカル幼稚園に行っているので、将来は日本語、英語、中国語のトライリンガルになってくれたらいいですね。シンガポールは遊ぶ場所も多いし、コンドミニアムにはテニスコートやプールもあるので、子どもが小さいうちは東南アジアでの子育ては結構おすすめです。

もちろんシンガポールでの生活で不愉快な思いをすることはたくさんありますよ。日本と比べたらサービスの質は本当に悪いので、修理業者を呼んでも来なかったり、来ても2ヶ月後に来たり。謝らないですしね。その点、日本のサービスの細やかさは本当にすごいなと改めて思います。

最初は英語ができなかったんですよね。

いまでも英語が得意なわけじゃないですが、シンガポールは日系病院や学校、日本人向けサービスも多いので、英語ができなくても暮らしていけると思います。でも、せっかくの海外生活を学びの場にできるかどうかは本人次第ですね。ペンシルはいまグローバル展開に力を入れているみたいですが、海外事業の責任者に立候補するとか海外支店を立ち上げるとか、自らを成長させる機会はたくさんありますよね。語学が不安という人も多いかもしれませんが、それをカバーするチームや仕組み、そしてツールを活用すれば、どの国でも語学はそんなに問題ではないはず、と思います。

私がペンシルで学んだ「とにかくやってみる」という姿勢はシンガポールに来てからも生かされていて、例えば、同じコンドミニアムに住む娘と同じ歳くらいの子どもがいる外国人(私も外国人ですが)の方にお茶やランチに誘われることがあって、昔なら英語もできないし、絶対に無理!と断っていたと思いますが、とにかくやってみる精神で勇気を出して参加したり、ローカルのエクササイズグループやクッキングクラスに参加したり。とにかくやってみることでそこから更に世界が広がることがあるのでこれからも色々挑戦したいです。

ペンシルのいいところはどんなところでしょう。

良い意味でみんなが個人主義で、それぞれがやりたいことをやってるところかな。尖った人が多くて、たくさん衝突もしてたし(笑)でも、仕事やクライアントが大切だからこその衝突で、みんなお客さまを成功させようと一生懸命ですよね。あとは、土山さんみたいに二足のわらじを履いてる人でも働ける環境があるというところ。忙しいと思うけど、どちらも楽しんでる。ペンシルだとそれがあり得るからすごいですよね。

また、ペンシルにはライフステージに合わせて働き方や働く場所、雇用形態などを柔軟に変えながら長く働き続けることができる環境があります。特に女性は年齢と共に結婚や出産でライフステージが変わっていく場合がありますが、そのような方こそペンシルは働きやすいと思います。

今後の目標などがあれば。

いまはしっかりと子育てをすること。そして、子どもたちがもう少し大きくなったら仕事にも復帰したいですね。あ、ペンシルのシンガポール支店つくりましょうよ!それを目標にします!

酒井葉子