PENCIL DIVERSITY ペンシルダイバーシティ経営

定年後の新たな挑戦!これまでの経験を活かし、IT企業で自分らしい生き方をみつけるには?

2019.10.02

定年後の新たな挑戦!これまでの経験を活かし、IT企業で自分らしい生き方をみつけるには?

ペンシルでは創業20周年を機にダイバーシティ経営を推進するプロジェクトを立ちあげ、多様な人材がいきいきと働ける環境整備に取り組んでいます。その取り組みのひとつとしてアクティブシニアを積極的に雇用し、現在60歳以上のシニアスタッフ5名が活躍中です。福岡オフィス内にある「PIC(ペンシルイノベーションセントラル)天神」と長崎県壱岐市にある離島のサテライトオフィス「PIC壱岐」で働くスタッフにお話を聞きました。

金森洋介

金森 洋介(PIC天神/週4日勤務)

ペンシルのアクティブシニア第1号ですね?

はい、そうです。新卒で大手電機メーカーに入社し、定年まで37年間営業、企画、開発、経理など人事以外のほぼすべての仕事に携わってきました。東京で長年勤務したあと、福岡に戻ってきて定年を迎え、その後も関連会社で継続勤務していましたが、2016年、62歳のときにアクティブシニアスタッフとしてペンシルに入社しました。介護施設にいる父親の顔をみにいく曜日以外の週4日勤務し、3年経過しました。

現在はどんなお仕事をされていますか?

コンサルタントの作業効率化と品質に貢献することを目的としたオペレーション業務をおもに担当していますが、そのほかにも入社当初からずっと携わっているのが
SFO(シニアフレンドリー最適化)サービスです。シニア調査員としてウェブサイトの「使いにくい」や「わかりにくい」を診断し、クライアントにレポートや改善策を提案します。ペンシルでは2019年からSFOの研究をさらに強化してサービスに反映していくため「SFOラボ」を発足、幅広くシニアの声を集めるために約200名のシニアモニターを抱え、独自のシニアデータの取得を予定しています。こうして毎年少しずつSFOサービスの進化や発展に関わっていることがやりがいのひとつになっています。

社内ではスーパーシニアと呼ばれていますね。

スーパーシニアといわれると照れくさいですね。私も最初からウェブの仕事を余裕でこなしていたわけではなく、入社後半年間くらいはウェブやマーケティングの用語が全く理解できず、悪戦苦闘しました。当時はわからない言葉をネットで検索しまくっていましたね。提案書作成で使用するPowerPointも得意なわけではなく、見よう見まねの独学で覚えました。ただ、ペンシルの理念にも通じますが、前職の経営者から学んだ「好奇心と素直な心」を座右の銘にしてどんなことにもチャレンジするように心がけています

そのひとつが社内セミナーで、これまでの経験をもとにマネジメントやモチベーション管理の研修や自分の担当業務につながるエイジングテックのセミナーなどでたびたび講師を務めています。クライアント先でセミナーをすることもあります。セミナーに関してはこれからも皆さんにとって有益となるテーマで継続していけたらと考えています。

定年後に働く目的は何でしょうか?

私の場合はまだ家のローンが残っているし、一番の目的はお金を稼ぐためです。あとは皆さん同じだと思いますが、なんらかの形で働くということは税金を納めて社会とつながっているということで、現役の人間として世のなかに参加していることですね。まだまだ心身が健康なうちはひきこもりたくないです。これからも臆することなく勇気を持って何ごとにも挑戦していくつもりです。

家原博道

家原 博道(PIC天神/週2日勤務)

これまでのご経歴は?

1969年からIT企業で28年間営業として勤務し、PC機器やソフトウェアの海外パッケージ輸入販売などに従事してきました。定年後は知人の会社で採用や経営企画などを手伝っていましたが、2018年から週2回だけペンシルで勤務しており、あとの日は同年代の仲間と仕事以外の遊びの活動に励んでいます。

ペンシルに入社されたきっかけは?

私はこの5年間アクティブシニア交流会の副会長をしていて、その関係でとある大学の教授からペンシルがIT企業に興味のあるシニア人材を探しているということで紹介してもらいました。アクティブシニア交流会というのは正会員60名と400名のメール会員からなる13年間継続している福岡のシニア組織で、定例会や勉強会などの活動をしています。

先日は金森さんに「消費税増税とキャッシュレス決済」をテーマに講演していただき大変好評でした。私は古い日本の雇用形態の最後の世代、いわゆる団塊の世代で、管理職になってしまえば一安心といった具合で、お恥ずかしながら特別なスキルもなく、現在は実務で苦労しています。

定年後もお忙しそうです。

70代になっても遊び仲間が大勢いるのでいろいろなことを楽しんでいます。いくつもありますが、ひとつあげるとすれば、病気の友人の柿畑40数本の面倒をボランティアでみています。世話をする人がいなくてつぶすにも売るにも大変なので、お手伝いすることになりました。日本の農業や地方の人口問題を浮き彫りにしているような話です。

仕事に関しては少しずつでもお金につながることができているのは素晴らしいことだと考えています。仕事で報酬をもらうということは、それだけで単なる遊びではなく社会的な活動に転化すると思うからです。こんなことをいうと怒られるかもしれませんが、ITは覚えることがたくさんあるので、ゆっくり勉強してさらにペンシルでお役に立てることを増やしていけたらなと考えています。自分では今は仕事と遊びのバランスがちょうどいいなと感じています。

またSFOはシニア対策ですが、私は弱者を救うことだと考えているので、ダイバーシティ経営を推進しているペンシルの理念と合致している素晴らしいサービスだと捉えています。

多田けい子

多田 けい子(PIC天神/週2日勤務)

今までの職歴を教えてください。

大手電機メーカーのシステム会社で25年間、テレマーケティングや営業事務などを経験し50歳で会社を退職しました。その後は専業主婦として子育てに専念し、外で働いてなかったのですが、2年前に亡くなった主人の会社を引き継ぐことになりました。また同じシニアスタッフの家原さんにご紹介いただき、1年前から社会勉強のつもりで週2回ペンシルの仕事をお手伝いしています。

IT企業に入社したご感想は?

以前からメールやパソコンは問題なく使えていましたが、入社するまでスマホは苦手でしたね。それがSFO診断でスマホを使用するようになってから、スマホでウェブサイトをたくさんみるようになって、買い物もできるようになりました。PowerPointは先輩の金森さんに教えてもらったりしながら、現在も勉強中です。

実は、大学生の双子の娘たちには「ママがIT企業で働くなんて大丈夫なの?」と心配されています。仕事を辞めて8年ほど家にいた時期があるので、社会復帰は不安でしたが、周りの方たちに助けていただきながらなんとか頑張っています。

多田さんにとって働くということは?

何もしないでいるとどんどん頭が老化してしまうので、ここで働くことで頭の活性化やスキルアップにつながっていると思います。普段のデスクワークだけではなく、案件の打ち合わせやときには女性向けのエイジングケア化粧品や葬儀会社のサイト評価座談会などに参加することもあり、今までの自分の経験を活かして感想を述べたり、コンテンツに関する意見などを出したりしていくらかでも貢献できることが嬉しいですね。

また、最先端の業界で自分の子どもくらいの年齢の若い人たちと働いているだけでいろいろな刺激を受けるので若返るような気もしています。少し前には飲み会にも誘ってもらいましたが、参加したら女性マネージャーがとても喜んでくれて私も嬉しかったです。

 坂元正博

坂元 正博(PIC壱岐/週4日勤務)

坂元さんは元校長先生ですね?

小学校の教員として38年間校長や教育委員会での勤務も経験してきました。専門は社会科です。定年後もさらに5年間は学校関係の仕事を継続することができ、その方が経済的には恵まれていましたが、あえて異業種への挑戦を決意しました。ペンシルの求人は同じく教員の家内がハローワークでみつけてきてくれ、これはいいと応募し、現在は週4日勤務しています。

今まで公務員しか経験したことがなかったので、全く違う業界の仕事を経験してみたかった気持ちがあり飛び込んでみたITの世界ですが、ほかの方と同じで最初はIT用語が全くわからず苦労しました。レスポンシブとか、プルダウンメニューなど意味は理解できていても用語としては知らない言葉がたくさんありましたが、だんだん慣れてきてわかるようになりました。

異業種で働くのはいかがですか?

認知症予防というわけではありませんが、今は頭を使って指を使って脳みそに刺激を与え、頭の中を常に新鮮な状態にしている感覚です。学校の先生は社会を知らないとか、特別な狭い世界だとよく言われるので、あえて縁のなかったIT業界でやったことのない仕事を経験してみることで視野が大きく広がり、充実した毎日を過ごせています。

森村茂美

森村 茂美(PIC壱岐/週5日勤務)

これまではどんなお仕事を?

私は壱岐市役所に30年間勤務し、家畜診療所でお産の手伝いなどをしながら、役所内のシステム全般を担当してきました。現在は週末に米づくりや野菜づくりをしながら、半農半IT。ペンシルはハローワークで紹介され、週5日働いています。

今までの経験からシステムのことは大体わかっていましたが、インターネットには疎く、先輩シニアの金森さんが解析ツールやPowerPointを使いこなしてプレゼンされる姿に感動しました。また、SFOサービスによるクライアントの成功事例資料などをみせてもらい、すごい仕事をされているなと感銘を受けました。

森村さんは多趣味と伺ってます。

ペンシル研究本の「おたくあがり」にも多趣味と紹介していただきましたが、ペンシルで働くことでさらに趣味が広がりました。田植え機やトラクター、コンバイン、乾燥機などの設備を全部そろえてやってきた米づくりの経験を活かし、入社後に私の田んぼで「ペンシル米」を作りました。収穫後は壱岐オフィスのスタッフで精米したお米の袋詰めをおこない、ペンシルのカンファレンスで来場されたお客様へのノベルティとして配布してもらいました。

また、壱岐オフィスの敷地内で家庭菜園も続けています。わずか50cm四方の小さなスペースですが、なすやきゅうり、芋などを育てて収穫後にはスタッフの皆さんに持ち帰ってもらっています。お米も野菜も皆さんが喜んでおいしいと食べていただけると嬉しくて、もっと頑張ろうとやりがいに繋がっています。

ペンシルで働いてみていかがですか?

ペンシルの仕事をしていると、「頭を使ってたくさん考える」ことが多いので大変刺激になり、考える力が鍛えられているように思います。プライベートでもいろんな遊びをしていますが、自分のために勉強をすることが今はとても心地よい気持ちです。
あと、もともとムードメーカーだとよく言われますが、壱岐オフィスはとても居心地がいいです。子育て中の若いママさんたち中心ですが、普段から冗談を言い合ったりしてコミュニケーションがうまく取れていると思います。お父さんみたいと言われると照れくさいこともありますが。

さいごに

まだ年齢的にシニアと呼ぶには失礼な方もいらっしゃいますが、皆さんにお話をお聞きして感じたことは、長年培ってきた経験やスキルを生かして、まだまだ働きたい、まだまだ学びたい、まだまだ人生を楽しみたいという意欲の高い方たちばかりだということ。それぞれが全く異なる業界で経験を重ねてきたからこそ、さまざまな意見やアイデアでより多様な発想が生まれていくことがこれからも楽しみです。

また、シニアの皆さんは週2日勤務の方から週5日9時〜17時勤務の方まで自分たちのライフスタイルに合わせた働き方をしています。ペンシルでは今後も、年齢に関わらず、一人ひとりにあった多様な働き方を提供することで、多様な人材が活躍できる環境整備を進めて参ります。

ペンシルダイバーシティ経営推進方針
https://www.pencil.co.jp/about/diversity/

この他の一人ひとりの能力を最大化し、価値創造につなげるペンシルの「ダイバーシティ経営」

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