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小林製薬株式会社 クライアントボイス〜実績やノウハウをしっかり持っていて、他社と比べて施策の根拠がありそうだと感じた

クライアントボイス

実績やノウハウをしっかり持っていて、他社と比べて施策の根拠がありそうだと感じた

小林製薬株式会社 通販マーケティング部 デジタルマーケティンググループ グループ長 福井 貴啓様

いただいたお声

最初にペンシルに持っていた印象はどのようなものでしたか?

特に通販のマーケティングに関してはしっかりとしたノウハウを持っている企業だと思いました。

コンサルティングが始まってから印象に変化はありましたか?

わりと工期の長いプロジェクトをお願いしていますが、進行が非常にスムーズ。マーケティングに関するノウハウだけでなくプロジェクト進行のノウハウもしっかりしているなと。

ペンシルに感じている魅力があれば教えてください。

クライアントのかかえる課題を解決しようとする姿勢。ペンシルさんへの発注にいたらない案件でも親身になって相談にのってくれました。

その他、何かご意見などございましたらお聞かせください。

もっと福岡での打ち合わせを増やして欲しいです(笑)

インタビュー記事

コミュニケーションを通じて、小林製薬全体のファンを増やしていきたいと考えています

小林製薬株式会社 通販マーケティング部 デジタルマーケティンググループ グループ長 福井 貴啓様
株式会社ペンシル 代表取締役社長COO 倉橋 美佳
         R&D事業部 ゼネラルマネージャー 平川 寿江、マネージャー 近河 昌利

2019年7月に小林製薬の通信販売サイトが新規リニューアルオープンしましたが、今回、大規模なリニューアルをしようと思われた理由をお聞かせください。

小林製薬福井様

福井様
以前の通販サイトは10年以上の間、同じシステムで動いていました。たびたびカスタマイズをおこなううちに新しい数値がとれないなど、改善できないサイトになっていたというのが一番大きな理由ですね。

つぎはぎ状態のデータしかとれなかったため、カートの遷移がどうなっているのか、どこで離脱しているのかなどがわからなくなっていて、ECサイトの分析がうまく機能していない状態になっていました。

また、サイトに関しては、お客様から親近感を感じてもらえるサイトにしたいという思いがありました。

今回のリニューアルではなるべく社員の顔を出して親近感をもってもらえるサイトになるように進めました。購入完了ページにも社員の顔を出していることは一番こだわったポイントです。商品担当者から直接「ありがとう」の気持ちを伝えたいと考え、実際の担当者が登場しています。リニューアルの理由としてはこの2点です。
倉橋
御社は親しみやすい雰囲気の企業プロダクトイメージがあって、その一方で、製薬会社としてきちんとしたエビデンスを持つ製品を扱っている。そのバランスはどう考えられましたか?
福井様
サイト内でくだけすぎない雰囲気でなければいいのかなと思っています。社名に「製薬」とついていても、お客さまにはそこまで固いイメージはないのではと考えました。また、ファンがどこまで何を求めているか?ということはよく考えました。小林製薬に対する一般的なイメージとして、製薬会社だから安心できるといった意見ももらいますが、よくいわれるように、企業に対するイメージとお客様のインサイトには違いがあるのではないかと思っています。製薬会社といっても杓子定規にとらえすぎなくてもいいのかなと考えています。
倉橋
なるほど。製薬会社さんでは、顔を出したり、親しみやすさを強めたり、ということはあまりチャレンジされない印象なので特徴になりそうですね。

ペンシル倉橋

最終的にペンシルを選んでいただいた理由は何でしょうか?

福井様
以前のサイトで課題となっていたPDCAを、うまく回してもらえそうだなというところ。実績やノウハウをしっかり持っていて、他社と比べて施策の根拠がありそうだと感じたこと。価格も他社よりコストパフォーマンスがよく、当社が考えていた金額と合致したこと、の3点ですね。
倉橋
よかったです。リニューアルプロジェクトスタートはもう2年前でした。プロジェクト開始当時はどんな印象でしたか?
福井様
今回、唯一こだわったのは「社員の顔を出して親しみのあるサイトへ」という点です。あとはペンシルさんがノウハウをお持ちなのでお任せしておけば大丈夫だと思っていました。実際、検討すべき項目やパートごとに分けて話を進めてもらっていたところがやりやすかったです。
近河
デザイン要件、機能要件、非機能要件の3つに分けて、領域ごとに何をしていかないといけないかをまとめた資料をもとに進行したところですね。
福井様
今までのサイトを見直していくなかで、システムとマーケティングで部門がわかれて、それぞれの担当がどこを見なければならないかを押さえてもらっていたのが進めやすくてよかったです。

リニューアルを進めている段階で、大変だったことやつらかったことはありますか?

福井様
どちらかというとシステム担当者のほうが、大変だったのではないでしょうか。従来の仕組みや今まで実現できていた機能を定義して、我々がこれまでやってきたことを理解してもらうことやECと基幹システムとのつなぎこみなど。その領域は、システム側が大変だったろうなと思います。
倉橋
そうですね。10年間カスタマイズしながら進めたり、業務フローの変更に対応したりされた部分もあり、裏側は特に大きく変化したのではないかと思います。

私たちはマーケティングとシステムの橋渡しをうまくできたらいいなと思っているのですが、そういったところはいかがでしょうか。
福井様
たとえば、スマホ購入フォームのページを分けて遷移を増やしていく考えなどは、自分たちでは思いつかなかったことですね。一般的なセオリーとは異なるご提案はコンサルならではのことだと感じました。そして、結果も出たのでさすがだなと思いました。ほかにも、ページデザインやカート内のアップセルの仕方なども、制約が多いなかでうまく考えていただきました。リニューアル後に定期の申し込みが増えていて、ペンシルさんにお任せしてよかったなと思っています。

リニューアルを進めていくなかで、自分たちにわからないところは全部ペンシルにお任せしたいと思っていました。まずはやってみて数字をみましょう、という話はよくしていました。試しにやってみてみると、よい結果が出はじめていて、これからもPDCAを回しながら、さらによくなっていくだろうという期待感があります。
倉橋
私たちも「まずやってみよう!」というスタンスでいていただけると非常にやりやすいですし、プロジェクトはお互いに意見を出し合うことでプラスアルファのアイデアを追加することができ、オリジナリティのあるサイトにしていけると考えています。今回、密にコミュニケーショを取らせていただいたことで、とてもやりやすく進行できました。

2年越しのリニューアルオープンでしたが、社内やお客様の反応はいかがですか?

福井様
スマホのCVRがあがったり、定期の申込率が高くなったりと、リニューアルによる成果は確実に出ていると感じています。お客さまの声は、どうしてもご指摘などネガティブな部分があがってくることが多く、よい声はわざわざいってくれないので、使いやすくなりましたといわれる関係性にはなりたいです。また、社内の業務効率化のための管理画面改善などはもっとしていきたいと思っています。
倉橋
2年かかりましたが、ようやくオープンできたので、やっとここからPDCAを回していけると思います。これからおこないたいことはありますか?
福井様
一番はより使いやすいサイトにすること、当初の目的であった親近感をいかに出していくことができるか、具体的に今後どうしていくのかはアイデアが必要ですね。コミュニケーションをいかに高めていくかをサイトだけでというより、全体のコミュニケーションとして考えたいです。またそのバランスも大切にしたいと思っています。

スキンケアでも担当者の顔を出して紹介するのが正解かどうか、など悩むことがあります。スキンケアのように美しさの表現や世界感が必要になってくることと当初の目的だった親しみやすさの両立をどうしていくのかを考えなければと思っています。顔を出すこと以外にも親近感を高めていくことも考えたいですね。
倉橋
おっしゃるとおりですね。
福井様
ロイヤルのお客様には新商品のお話を先にお伝えするとか、発売前にお届けするなども取り組んでいきたいです。ほかにも、今、取り組んでいるところですが、ECサイトオリジナルのコンテンツももっとつくっていきたいと考えています。キャンペーンメールに動画を活用するならば担当者のあいさつではなく、動画の最後にクーポンをみせるとか、逆に初回のメールでは担当者のあいさつ動画をいれるなど、コミュニケーションの最適化をはかっていきたいです。
平川
動画を使って商品説明をしている事例があります。親近感を出したいという思いも踏まえると、担当者から商品のよさを動画で説明するような形はあうのではないかなと思います。商品説明を読むのではなくて、担当者の言葉で熱量をもって伝えられるのではないでしょうか。
福井様
新規向けのLPでそういうコンテンツをやってみたいです。今は、新規向けのLPとその後のコミュニケーションをデートでたとえると、初めてのデートはおしゃれなカフェなのに、2回目は居酒屋のようなイメージになってしまっているのではと懸念しています。某テレビショッピングじゃないですが、誰かを名物販売員にしていくとかもできたらいいですね。そういうのがあると、競合に対しての差別化につながるでしょうから。
倉橋
この人がいうなら間違いないということで、売れているところもありますからね。何か考えたいです。コミュニケーションを一気通貫にしていくことも必要だと思います。

ペンシル倉橋,近河,平川

福井様
オフライン、オンラインの両方のコミュニケーションも増やしていきたいです。

3月にやったキャンペーンでは、抽選で小林製薬の商品を100品プレゼントするという企画を実施しました。

当選されたのが岐阜の方で、当社のある大阪からだと車で行ける範囲だということで、自分たちで車を運転し、商品をご自宅に直接お持ちしたということがありました。とてもびっくりされたのですが、感激してくださいました。

そういったサイトの「なかの人」との関わり、そういうことをSNSではなく、EC上でやれるといいなと思います。親近感を高めていって小林製薬のファンをつくっていく一環としてやりたいと考えています。

こういうのはオフラインじゃないとできないコミュニケーションですよね。そのような、オンラインだけではなくオフラインじゃないとできないことも増やしていけたらと思っています。御社ならではのノウハウでご提案いただけるとうれしいです。

また、通販サイトでも「小林製薬」としてのコミュニケーションを考えたいです。通販におけるコミュニケーションを通じて、通信販売だけでなく小林製薬全体のLTVをいかにあげていくかが自分の仕事だと考えており、そのようなことも実現するサイトをめざしていきたいです。将来的には、サイトで接触した人が、店頭で消臭元を手にしてくださる、というようなことも考えるべきだと感じていて、そういったコミュニケーションができるサイトをめざしたいです。
倉橋
それはすごくいいですね。ユーザーに対する体験を一体化していけるといいですね。様々な商品を通してファンになってくださっているので、各接点で役割をもたせていくことはできそうですね。まさにユーザーエクスペリエンスを最大化していくということです。
福井様
「小林製薬通販」のファンを増やすことではなく、「小林製薬」のファンを増やしていきたいと考えているので、サイト機能をどうするかではなく、もっと大きな目標を見据えています。そんななかでも、満足度をあげるためにレコメンドの精度をあげることや、サイトで今よりいかに買いやすくするかということも進めていきたいです。
近河
今回のリニューアルを総括してみると、2017年11月のキックオフからサイトリリースまで実質20ヶ月、リニューアルの提案をさせていただいてから約2年間で、93回の打ち合わせをさせてもらいました。御社の担当者の方には、ほぼ全部の打ち合わせにご参加いただきまして、感謝しかないです。また、御社と当社、パートナーさんを含めて総勢62名がリニューアルに関わったことになります。そんな規模感のリニューアルになりましたが、長期間お付き合いいただき、ありがとうございました。
福井様
それはすごい。長期間だった分、関わってくれた方たちが当社のやり方を理解してもらったと思うので、今後はひとつのチームとしてさらに成果が出るよう協力してやっていきたいですね。期待しています。
倉橋
福井さんが「みんなで」「チームで」といってくださることが私たちとしてもとてもうれしく励みになります。
近河
これからも頑張ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
倉橋
今日はありがとうございました。

小林製薬福井様,ペンシル倉橋,近河