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楽天KC株式会社 クライアントボイス〜仲間のような関係が、結果的に成功事例をつくりだした

クライアントボイス

仲間のような関係が、結果的に成功事例をつくりだした

国内信販株式会社 事業開発部ネット事業課 課長 湯川 哲也様

インタビュー記事

インタビュー風景

多機能なのに分かりやすい!
ユーザー主導のホームページとは?
〜機能性にこだわった会員サービス向上のためのWEB戦略

国内信販 株式会社 事業開発部ネット事業課 課長 湯川 哲也 氏

本インタビューは2004年11月9日に行ったものです。社名および担当者様の役職などは、インタビュー当時のものを記載しています。予めご了承下さい。

「自慢できる独自のサービスで、ファンをつくりたかった。」

覚田
今回リニューアルする上での課題をお聞かせください。
湯川
当時のWEBサイトは、立ち上げから社内で制作を行っていました。制作会社に発注するわけでも無く、システム系のスタッフが作りましたので、「お客さまが求めている情報やサービスを提供する」という意識よりも、つくり手本位での一方的なものが多かったと感じています。
「基礎を作り上げ、優れたサービスを提供したい!」と思ったのは2年ほど前。
「KC独自のサービスで、ずっと使い続けてもらえるファンを作りたい。」
それが、今回リニューアルする上での課題でした。

「5つのコンセプトが実現できる強力なパートナーが欲しかった!」

覚田
どうしてペンシルに依頼されたのでしょうか?
湯川
前々から成功事例を持っているペンシルには興味がありました。提案を受けるというよりも、とにかく話を聞きたかったですね。
当社が策定した、5つのコンセプト「高セキュリティ」「ユーザービリティ」「情報量」「オリジナリティ」「実効性」のうち真っ先に実現したかった項目が「ユーザービリティ」でしたので、このコンセプトが実現できる、強力なパートナーが欲しかったのです。

プレゼン内容は、弊社が抱えている現状の問題点に始まり、今後の進め方、画面デザインの仕方、スケジュールまで詳しく提案がありました。
問題点も浮き彫りになっていましたし、異業種の中に踏み込んだ形で1ユーザーとしてアイデアを出してくれた所に、興味が湧きましたね。

「目的を明確にすることで、何をしなくてはならないか明確になる。」

覚田
御社の目的を達成するためにはユーザーが使いづらいと思わせないサイトづくりを目指すことが大切。ユーザーの動きにあわせたサイトを創ることが本来の目的を達成できる!という考えのもとプレゼンさせて頂きました。
湯川
確かに「使いやすいサイト」のイコールが「使い続けられるサイト」と 考えていましたから「ユーザービリティ」にとても重点を置いていましたし、このサービス自体が、KCの特徴に繋がって欲しいなと感じてましたのでプレゼン内容には、とても共感できました。

「全体の流れを把握するフローチャートは、互いのアイデア・ノウハウを詰め込んで完成される。」

覚田
私たちは始めに、リニューアル後を想定した1枚のフローチャートを作りました。A0サイズの大きい紙面に全てのページ・部品を落とし込んだもので、リンク先が一目で分かるフローチャートです。
湯川
初めて見たときには、これが「まさにコンサルなんだ」と感じました(笑)。この1枚で、リンクの遷移も分かるし、原稿やボタン・エラーも確認できる。頭の中にあるイメージを伝え、それを解剖してもらい、見える形に落とし込んでもらえると、問題が見つけやすいですよね。それから、この1枚に「ペンシルらしいアイデア」が盛り込んでありましたから、互いにシートを見ながら、提案し合い、問題点を見つけ、共有しながら修正をする・・・そんな事を数え切れないほど繰り返しましたね。
覚田
実はご提案するまでにも、社内で試行錯誤しながら何枚も作り続けたんです。スタートする前から、この1枚がプロジェクトメンバーの指針となり、価値観を共有させる繋ぎだと位置付けていましたから。今思えば、こだわったプロジェクトガイドラインを作っていたのかもしれません。
湯川
私自身も、このシートで随分勉強させていただきました。 例えばアクション誘導ボタンの言葉の書き方とか、そのボタンを押した後に表示されるページの出だし文章は、何からスタートするのかとか、ひとつひとつに関連性・統一感を持たせてありましたからね。
覚田
特にユーザービリティーには、徹底的にこだわりたかったんです。例えば、小さなボタン1個でも、ユーザーが通過するには必要な部品なんです。作り手にしてみれば、見落としやすい部品ですが、この部品には、次のアクションをおこさせる使命があります。ならば、この部品にも使いやすさ・分かりやすさがあって当然! 「アクションごとに、ボタンのナビゲーションも変化しなくてはいけない」そのことをこのフローチャートを見ながら思いつきました。
湯川
私が印象に残っているのは、「自分がどのカードでログインしているのか」ビジュアルで分かるという点ですかね。完全にペンシルからの提案でしたね。 KCは数百種類のカードがあり、複数のカードを持っている会員様も多くいらっしゃいますので、今自分が何のカードで変更しようとしているのか、カード名で無くビジュアルで分かる機能が気に入っています。

「機能性にこだわるからこそ、プロトタイプで検証を重ねる。」

覚田
さらに、フローチャートの次に、プロトタイプを作りました。フローチャートが紙面上だった事に対し、プロトタイプはHTMLですから、実際に自分がクリックすることで、見えてくる問題点を洗い出し何度も検証を重ねましたね。
湯川
そうですね。フローチャートを見ていると、実物はどうなんだろうって。 マウスを持って始めて気づくこともありますから。機能性に徹底的にこだわるのであれば、プロトタイプで検証という過程も納得できるものでした。 今回のプロジェクトにはシステム会社・デザイン会社も関わって居ましたが、このプロトタイプがあることで、進捗のチェックにもなりましたし。 プロトタイプの画面を見ると、出来ている所と出来ていないところがすぐに分かりますからね。
覚田
そうですね。大規模なシステムを組むときには、このプロトタイプは必須だと感じます。

「機能性にこだわりたいからこそ、デザインを無視する!デザインは最後に作るからこそ、いいものが出来上がる。」

覚田
フローチャートで全体構造を考え、プロトタイプで検証し、その時点で修正を重ねる。そうすると、プロトタイプが完成するころには、ほぼ検証が済んでいて、後は基本デザインコンセプトに沿ったデザインを作りこむだけ、という進め方が、うまくいったのではないかと考えています。ペンシルは、デザインを後回しにする提案を、よく行います。 機能性にこだわりたいからこそ、あえてデザインを無視するんです。
湯川
笑。デザインは割りと最後に偏っていましたね。ただデザインが投入されたページを見たとき、「やっと完成した」と思いましたね。
覚田
制作会社の多くが、トップページのデザインから始めます。 それに対し私たちは、全体を見ることから始めますので、検証を重ねるうちに、自ずから基本のデザインコンセプトが生まれる。 「ここはこういう見せ方が良い」「このボタンは共通が良い」など全体を通して作っているので、自然と統一感が生まれてきますし、機能性を細部まで考慮したデザインが出来上がると考えています。
湯川
まず機能面として、どのページを閲覧しても、全コンテンツが掴めるデザインになっていないと、次のステップが踏めないわけですから、そういった意味で考えると、トップページのポジションは、全てのサービスのキーポイントになる訳です。 トップページは、多くのページが出入りしている、いわば交差点。 そういう方向で考えれば、ある意味、機能性にこだわれば、自ずから良いトップページが出来るのでは?と考えています。

「1年間の実績が、たった1ヶ月で実現!12倍の実績!!WEBってもっと活用できる!という動きが・・・。」

湯川
ネット会員への移行については、ほぼ予定通りでしたが、過去1年間の獲得を、いきなり1ヶ月で達成しました。 また新規カード申込みも、1ヶ月で5倍に! 意外だったのは携帯からの申込みが多かったこと。 しっかりした作りこみ・訴えるポイントがうまく表現できていたからだと感じています。
覚田
予定していたものが予定通り。しかも1年間の実績を、1ヶ月で達成できた事の付加価値はありましたか?
湯川
まず、WEBというチャネルを、正確に使い手のあるチャネルとして社内的に認めてもらえたことでしょうか? WEBに対して社内の理解自体が乏しかったのですが、今回の成功事例を聞いて、「WEBって使えるね、もっと活用しよう!」という動きが出てきたのは確かですね。 担当者としては、とても嬉しかったです。

「仲間のような関係が、結果的に成功事例を作り出した。」

覚田
ペンシルを利用されてみて如何でしたでしょうか?
湯川
非常に良かったです。 仲間みたいに進められたのは担当者としては心強かったですね。
覚田
ペンシルのスタンスは「クライアントと一緒に成功事例を作る」ですからね。うちのスタッフが、ずかずかと入り込んだのではないでしょうか?
湯川
いえ。逆に入り込んでいただいてよかったです。特に、弊社側で打合せしなくてはならない相手に対し、うちのスタッフとして、一緒に打合せに出てくれるのは嬉しかったですね。何となく言いにくい仕事も、「こうしなくちゃいけない!」と変わりに言っていただく事もできましたし(笑)。
覚田
ペンシルはこだわるスタッフが多いからですね。仲間と言って頂いて嬉しく思っています。
湯川
「こだわる」と言えば、途中途中で時間的制限があったのですが、こっちが「もういいだろう」と思っていると、「ここまでは作らせて欲しい」と、毎回言ってくるんですね。 今日の夜中までに仕上げますので、差し替えてください!って。
その言葉が「ユーザーの代表としてここまでやらなくてはダメだ!」と言われているように感じましてね。始めは躊躇しましたが、最後になるとペンシルがココまで言っているのだからやらないワケにはいかないだろう!という統一感が出てきましたね。 「こだわる事の意味」を我々みんなが感じ取ったのだと思います。 結果的に仲間的に進める事が出来、お互いがお互いを納得しながらプロジェクトが動いていった。時間が無いけど「やるべきだ」「やろうよ!」そういうものがいいものとして働いたんだと思います。短期間の間に、仕組み・機能性・ユーザービリティを考慮したデザインまで最後までまとめられたというのは、我々にとって大きな自信となりました。
覚田
今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?
湯川
コンサルティング的な事を織り交ぜた、プロモーションに力を注ぎたいと考えています。KCの特徴づけをするため、ポイントを絞ってプロモーションをかけていきたいですね。今後も、ユーザーが使い続けるサイトであり続けるためにより良いサービスの向上を考えて生きたいと思います。
覚田
ありがとうございました。