
もうすぐ産休ですね。何ヶ月になりましたか?
- 樋口
- 来月がちょうど臨月で産休に入ります。
- 百瀬
- ぎりぎりまで働きましたね。
- 樋口
- 会社の上期が終わるタイミングが区切りもよくて。あとは初めてではないし。
- 中園
- もうお腹が重いでしょ?胎動も激しい?
- 樋口
- 男の子だからなのか、よく動きますね。
- 百瀬
- 一人目とはまた様子が違うと思いますが、つわりの時期など大丈夫でしたか?
- 樋口
- ちょうど緊急事態宣言中でテレワークだったので、通勤がなくて助かりました。苦しくなると少し横になって休憩もできて。
- 百瀬
- 中園さんは4月に2回目の産休から戻られましたね?
- 中園
- はい。やっと最近になって落ち着いたというか、通常どおりに働けるようになりました。というのも下の子を保育園に預けるといろんな病気をもらってくることは経験からわかっていましたが、RSウイルスに、ノロ、アデノ・・・・これほどまでとは思いませんでした。
- 樋口
- 今の子はコロナで外に出ていないから、特に免疫ができてないですもんね。
- 百瀬
- この時期ならではですね。1歳と3歳の二人のお子さんがいらっしゃると、以前より大変では?
- 中園
- 大変です。基本ワンオペですが、コロナ禍ということもあって消毒や除菌などさらにやることが増えていますから。保育園から帰宅後、ひとりずつ手足を丁寧に洗って荷物を片付けて、食事の支度、食事、お風呂、寝かしつけ。二人が寝てくれるまでが本当に大変で、復帰して最初の3ヶ月くらいはゆっくり寝られませんでした。
- 樋口
- 大変そう。
- 中園
- でも、最近は帰ったらそのままお風呂に直行することにしたら、ひとつ工程が減って効率化が進みました。
- 百瀬
- 時短の工夫ですね。オムツがはずれたり、歩けるようになると少しは負担が軽減されそうです。

現在進行系ですが、コロナ禍で一番大変だったことは?
- 降梁
- 最初の頃は自宅保育だったので、子どもが家にいる状態で仕事をするのが、なんといっても大変でした。
- 樋口
- うちも同じです。当初は自宅で仕事ができる人は自宅で子どもをみるように、という保育園からの通達に従っていたので。
- 中園
- 子どものコロナ感染について、よくわかってなかったですもんね。そのうちに子どもは感染しにくいとわかってきて。
- 百瀬
- その後、変異種の関係で状況が変わってきました。
- 樋口
- 当時うちは4歳でしたが、毎朝ダイニングテーブルに二人並んで仕事に取りかかっていました。パソコンに向かう私の横で、娘は絵の具で遊んだり、粘土をしたり。毎日飽きないように遊ぶものを工夫して準備しました。
- 降梁
- ルールや工夫が要りますよね。
- 樋口
- 目の前に時計を置いて、針がここに来るまで頑張れたら、次はYouTubeねとか、おやつねとか、ルールを決めていました。
- 百瀬
- お子さんが理解しやすい方法でメリハリをつけて我慢してもらうのですね。打ち合わせなどでテレビ会議もありますよね?
- 樋口
- 私の場合はほとんど社内会議ですが、それでもその時間にはスマホやタブレットなどを渡していました。静かにしてもらうためにやむを得ず。
- 降梁
- うちは3歳ですが、自分の一日のスケジュールをまず確認して、予定にあわせてNetflixにアマプラにと、みせられるものは総動員してのぞみました。でも、それだけでは運動不足が心配で、家のなかにジャングルジムの購入も検討しました。結局買うところまではいきませんでしたが。
- 中園
- わかります。
- 降梁
- あとは、子どもを飽きさせない工夫もポイントでした。ときにはベランダにテントを張ってピクニックみたいな演出をして、テントのなかでお昼ご飯を食べたり、社内会議にはテントから参加したこともあります。
- 百瀬
- ベランダにテント!社内の反応はどうでしたか?
- 降梁
- みんなノリがいいので、おもしろがってくれていましたよ。
- 中園
- ペンシルでは普段から預け先がなくて本当に困ったときには、子連れ出勤ができますもんね。
- 百瀬
- 社内で赤ちゃんにミルクを飲ませていたお父さんスタッフもいました。
- 樋口
- お父さんというのがペンシルらしい。
- 百瀬
- 社外の方とのテレビ会議もありますよね?
- 降梁
- 基本、話すときだけマイクをオンにして、それ以外はミュートに。お付き合いが長く仲のいいクライアントには子どもを紹介して「大きくなったね」といってもらったりしたこともありました。
- 百瀬
- 先方にお子さんがいらっしゃるケースも?
- 降梁
- ありました。ペンシルは東京の大手企業がクライアントに多いので、テレワークをされている方が多くて。ときには「お母さん、おやつまだ?」という声が突然聞こえてきたりしたこともあります。

ペンシルならではのエピソードはありますか?
- 降梁
- あるマネージャーが会議の冒頭で「今日はスペシャルゲストがいます」と子どもがいることをわざわざ伝えてくださったことがありました。
- 百瀬
- いいですね。
- 降梁
- もちろんお相手次第ですが、上の人の気遣いはとても助かりました。些細なことですが、気持ちが軽くなって仕事に集中できました。
- 百瀬
- ほかの方に聞いた話ですが、テレビ会議でクライアントに資料を説明しているときに子どもがぐずりはじめたら、別のスタッフがさりげなく交代してくれて泣きそうになったと。
- 樋口
- それも感動しますね。
- 中園
- ペンシルのそういう社風はありがたいです。
- 百瀬
- お子さんがいてのテレワークはどのくらいの期間でしたか?
- 降梁
- 一ヶ月くらいですか。緊急事態宣言が明けて保育園に復帰させたら、今までみたことがないほどの勢いで息子が園内を走り回ったそうなんです。相当ストレスがたまっていたのか、先生たちも驚かれていました。
- 樋口
- うちの保育園でも同じような話を聞きました。自宅でのストレスがたまりにたまったお子さんが多かったみたいです。
- 降梁
- 自宅保育を勧められていたはずなのに、子どもを心配して保育園の方から登園させてくださいといっていただきました。それからはお言葉に甘えて心おきなく保育園にお願いしています。
- 中園
- 親も大変だけど、子どもたちも大変ってことですね。お母さんといられて甘えたいはずなのに我慢を強いられて。
- 百瀬
- 子どもだって毎日小さな身体にストレスを抱えて生活している、と園長先生にお聞きしたことがあります。
- 降梁
- 預けていいのか、自宅でみたほうがいいのか、というせめぎ合いは病気のときなどいろんな場面でありますが、そのときの申し出はありがたかったです。それからは仕事に専念できています。
- 百瀬
- それはよかった。
コロナ禍で保育園の活動に変化はありますか?
- 樋口
- プールがないとか、クラスをミックスさせる異年齢児保育ができないなどはありましたけど、運動会や誕生日会などの行事ごとは感染対策をして実施してもらっています。保護者は一人だけの参加など制約はありますが。
- 降梁
- それはいい。毎月参観日があって、それがお友だちのママと会える唯一の機会でしたが、それがなくなったのは残念でした。
- 中園
- 今はお友だちを家に呼び合ったりできないので、母子ともにお友だちネットワークを広げるチャンスが全然ないです。
- 百瀬
- SNSなどでは盛んですが、リアルでママ同士の情報交換の機会が減ってしまうのは困りますね。
- 降梁
- あと、コロナはそれほど怖くないですが、もしも自分たちが感染した場合に保育園全体に迷惑がかかってしまうというプレッシャーは今もあります。
- 樋口
- それはわかります。
- 中園
- 感染者が出て休園になってしまったら、たくさんのお母さんが働けなくなってしまいますからね。
- 降梁
- そんなことになってしまったら、保育園やめなきゃとか、引っ越さなきゃと思ってしまう。影響が大きすぎて。。
- 百瀬
- 感染以外に、そんなプレッシャーがあったとは。
- 中園
- 感染防止のために、公園に遊びに行くときもなるべく人のいないところへ、家族だけで出かけるように徹底しています。近所に親が住んでいますが、マンションの下で物の受け渡しくらいで、最近はほとんど会えていない状況です。
お子さんたちはコロナ禍をどうとらえているのでしょう?
- 降梁
- うちは2歳でコロナになったので、息子にとってこの状態が日常のようです。いわなくても、マスクしよう、消毒しようと自分からします。
- 樋口
- 人の顔の半分はマスクがあたり前なので、保育園の先生たちもその点は心配されていますね。目だけで子どもとのコミュニケーションがちゃんと取れているのかと。
- 百瀬
- その分ご家庭でのコミュニケーションが大切になってきますね。お母さんたちは忙しいけど。
- 中園
- マスクをしていてもしていなくても、表情豊かに接してあげたいです。あと、お父さんにも協力してもらいたい。
- 樋口
- その点、ペンシルはお父さんたちの意識が高いので。
- 百瀬
- マネージャーを始め、パパの育休もいろんな部署で複数名が取得されています。
- 中園
- 一ヶ月パパが休んでくれるなんて信じられないですが、育休うんぬんよりも育児に対する考え方がすばらしい。
- 樋口
- 最近の若いパパスタッフたちは、育児を手伝う前提で早く帰宅しようと考えているみたいですよ。
- 百瀬
- ワンオペ世代としてはうらやましい限りですが、コロナ禍で家庭におけるパパとママの育児分担も一気に変化しそうです。次回はパパにも座談会に参加してもらおうかな。
- 全員
- いいですね。
- 百瀬
- また次回を楽しみにしています。今日はありがとうございました。

さいごに。
一回目の座談会のときには出産前で、育児も仕事との両立のどちらも不安そうだったママ社員たちも3年経ってすっかり母の貫禄でした。
今回の新型コロナウイルスによる感染拡大というイレギュラーな毎日を周りの人たちに支えられながら、それぞれが自分たちなりに工夫して乗り切っていて、たくましく感じました。
また、この自粛期間中にはママだけでなくパパもこれまでにはないほどの多くの時間を育児に費やしたのではないでしょうか。今後、育児と仕事の両立は女性がするものという考え方は変化していきそうです。