ペンシルの研究所「genie」

【第一弾】ゲーミフィケーションを活用した生産性・モチベーションの向上を目的とした社内実験報告

2024.02.26

【第一弾】ゲーミフィケーションを活用した生産性・モチベーションの向上を目的とした社内実験報告

生成AIの台頭により、働き方が変化しつつあります。変化とともに、企業は新たな文化や習慣、業務の導入を検討するときでもあります。しかし、「新しいコト」の導入は往々にして浸透しない、反発が起きてしまうのが常です。

「新しいコト」を求め「ついついやってしまう」そんなゲームの要素、ゲーミフィケーションを活用することで、これからの時代における「働き方の新たなスタンダード」を構築することができるのではないかと考え、ゲーミフィケーションの実験を開始しました。今回は社内実験の結果と生まれた成果について報告します。

ゲーミフィケーション研究の背景

2023年から生成AIが台頭し始め、働き方そのものが変化しつつあります。
時代が変わり始めるときは、企業は新たな文化や習慣、業務の導入を検討するときでもあります。
しかし、「新しいコト」の導入は往々にして浸透しない、反発が起きてしまうのが常です。
そんな中、ゲームは例外です。ゲームは「新しいコト」が求められ「ついついやってしまう」ものです。

そんなゲームの要素、ゲーミフィケーションを活用することで、これからの時代における「働き方の新たなスタンダード」を構築することができるのではないかと考え、ゲーミフィケーションの実験を開始しました。

導入した実験的ゲーミフィケーションツール

下図の様に、ゲーム感覚でプロジェクトのタスクと進捗を管理できるツールを自社作成し、社内でテストを実施しました。
PC画面の右側にゴール期限までの一人ひとりのタスクとその進捗、心理状況を可視化することができるようになっています。

ゲーミフィケーションツール画面

実験は4段階に分けて実施しました。
徐々にゲーミフィケーション要素を追加していくことで、ツールの使用率やモチベーションにどのような変化が起こるかを記録しました。

実験の進め方

生まれた2つの成果

①ゲーミフィケーションによる業務促進の可能性

ツール使用率の推移は下記の通りとなりました。

ツール使用率の推移

今回実験に使用したツールにおいて、ユーザーが実際に行うのは、自分が実行したタスクにチェックを入れていく作業です。
単純作業であり業務と直結する作業ではありませんが、ゲーミフィケーション要素が追加されていくと共にチェック率が向上しました。

つまり、ゲーミフィケーションの活用により、単純作業や新たな業務、文化や習慣の浸透を促進させることができる可能性があります。

②ゲーミフィケーションによる精神的作業負荷の軽減とモチベーションの向上の可能性

ゲーミフィケーション要素の追加が進むにつれて、モチベーション・業務スピード・楽しさ・ポジティブな焦りの4指標、全てが向上しました。

特に楽しさに関しては大きく向上しており、業務におけるストレスや退屈感の軽減に効果を発揮する可能性が示唆されました。また、楽しさはクリエイティビティの向上などに大きな影響を及ぼすため、ますます創造性が必要になる社会における業務環境に対してゲーミフィケーションはマッチしたアプローチであると考えられます。

今後の展望

現状の実験では個人のタスクにフォーカスしているため、今後はチーム内での協力体制やコミュニケーションの強化などチームワークにフォーカスしたゲーミフィケーション要素を追加することで、総合的な業務生産性の向上と個人のモチベーション向上、メンタル改善によるチーム内での波及効果に関して実験を実施する予定です。

また、現状の生産性だけでなく、クリエイティビティにフォーカスしたゲーミフィケーションの実験と生成AIを組み合わせることにより、これからの社会における働き方の一つのスタンダードを模索していく所存です。

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