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管理職の育休取得を経て、社内に受け入れる土壌ができあがっていた男性育休。

2021.02.26

管理職の育休取得を経て、社内に受け入れる土壌ができあがっていた男性育休。

-福岡オフィス R&D事業部プロデューサー 小川 史聡

最近はメディアでも男性の育児休業や育児参加に注目が高まっていますが、ペンシルでは2019年に男性従業員の育児休業取得100%をめざし、株式会社ワーク・ライフバランス主催「男性育休100%宣言」へ賛同表明し、代表の倉橋が同宣言に署名しました。時を同じくして、ペンシルでは積極的に育児に参加するパパが増え、男性スタッフが育休を取得するケースが増えてきています。今回は第一子誕生を機に、育休を取得したR&D事業部の小川に、育休取得の思いや新しい家族のありかた、育休取得のためのノウハウなどを本音で語ってもらいました。
(*インタビュー内容は取材当時のものです)

RD小川

育休を1ヶ月間取得された理由は?

率直に、子どもが生まれるから、という理由しかないですね。子どもの面倒をみてくれる家族が近くにいるわけじゃないので、出産後の母と子だけでは大変だなと思ったんです。最初からワンオペより、ツーオペがいいだろうということですね。

期間については、以前に1ヶ月間の育休を取得された男性スタッフをみていたので、1ヶ月ならクライアントやまわりのスタッフにそれほどご迷惑をかけることなく育休取得が可能じゃないかなと考えました。

コロナ禍での出産について教えてください。

残念ながら、出産時の立会いも入院中のお見舞いも一切かないませんでした。そのため、出産直後に助産師さんが撮ってくれた動画をLINEで見たのが、子どもとの初対面です。元気な泣き声が聞こえてきて安心しました。

その後、退院時に迎えに行ったときがリアルでの初対面です。自分の腕に我が子を抱っこして初めて、父親になったんだ、本当に生まれたんだなと実感しました。まだとても軽かったのですが、命の重みと責任をずっしりと感じたのを覚えています。

育休準備はどのようにされましたか?

RD小川

予定は事前に決まっていたので、その日にあわせて1ヶ月間の仕事をクラウドにリスト化して準備しました。案件ごとに引き継いでもらう人を決め、最後の1週間くらいでタスクの調整をしていきました。誰が休んでも仕事が回る環境をつくっておくという意味では、こういうことって育休じゃなくても同じですよね。

普段から用途に応じたいくつかのツールを使っていますが、今回ツールにも助けられましたね。例えば、タスク管理ツールには社内メンバーだけでなく、クライアントの担当者にも参加してもらっていますが、チーム全員が同じツールを利用することで、個人ごとのタスクの進捗をリアルタイムに把握することができます。

1ヶ月間僕が業務を離れてもプロジェクトは進行し、引き継いでくれたメンバーの進行過程もログとして残るので、復帰後の再引き継ぎにも困りませんでした。ほかにもクラウドに、ちょっとしたメモやファイルを入れておけば簡単にスマホでも共有できるので、便利でしたね。普段あたり前のように使っているツールですが、今回改めてその便利さに気付きました。

自分としては、引継ぎもその後の業務もなんとか大きな問題なく進行したつもりではあるのですが、休みの間、自分の仕事を担当してもらった同僚のみなさんには本当に感謝しかありません。

上司や同僚の反応は?

男性育休3人目ということもあってか、女性のときのようにごく普通に社内告知されました。今回全社共有チャットでお知らせが流れると、すぐに「おめでとう」のリアクションがたくさん届きました。上司には子どもができたことを伝えたタイミングで、育休についても話をしました。驚かれることもなく、嫌な顔ひとつされることもなく、「労務に伝えておくね」とだけ。そのときに言われたのは、「育休開始までに引き継ぎリストはちゃんと作成しておくように」くらいだったかな。それくらい、ペンシルでは男性育休が普通のことですね。

僕の場合、自分より先に同じ部署のマネージャーが男性育休を取得していたことが、大きな後押しになったのは事実です。社内では男性育休を受け入れる土壌がすでにできていましたね。

さて育休ですが、どんなことをされましたか?

RD小川

おむつ替え、ミルク、お風呂、泣いたら抱っこしてあやすなど、なんでもやりましたが、一番はお風呂です。最初のころは、首も座らない子どもの扱いがわからず、身体にムダな力が入ってしまい、冷や汗ものでした。習うより慣れろで、いまでは余裕です。実は、最初はベビーバスで入れていたのを、途中からお風呂用のマットに換えたことも上達した要因です。赤ちゃんグッズに助けられました。

あとは、育児にこだわらず、妻が子どもをみている間は家事を、とくに食事づくりを担当するようにしました。もともと飲食店で働いた経験もあって、料理の勘どころは押さえているつもりなので、レシピをみればなんでもひととおりの料理はつくれます。しいて言えば、玉ねぎと人参、ひき肉などを使ったガチなチャーハンなどが得意なのですが、育休期間中に料理の腕があがったように感じています。

育児を経験されて、一番大変だったことは?

夜泣きです。生後3ヶ月頃から夜はあまり泣かなくなったのですが、夜泣きは世話をする人の体力と気力を奪いますね。眠れないことが一番つらい。うちの場合、夜中のお世話は妻と僕のどちらでも対応可能ですが、その日のお互いのコンディションによってどちらかが自主的に起きるようにしていました。そこは相手への思いやりと察しが大切です。

ただ、仕事復帰後は夜泣きに関しては妻に負担がかかっています。どうしても昼間働いていると、身体が疲れていて起きたくても目が覚めないことも。仕事をされているお母さんが夜も寝ずに子どもの世話をされているのは本当に大変ですよね。尊敬しますし、感謝の気持ちでいっぱいです。

RD小川

育休を取って良かったことは?

生後1ヶ月という最初の段階で子どもの世話ができたこと。なにかで読んだ話ですが、この世に生れてすぐの時期に父親に面倒をみてもらった子は、成長してから父親に対するイヤイヤが少なくなるそうです。

あと、視力も定かでない時期に、すでに僕の声を認識してくれていることですかね。赤ちゃんって男の人の声がすると泣いたりするじゃないですか。実際、LINE通話で義父の声がしたら、それまでご機嫌にしていても黙りこむんです。僕だと平気なのに。そういうときには、誰が世話をしてくれているか、わかるんだなと思ってうれしいですね。

ほかには、育児の技術を早い段階で取得できたことです。おむつにしろ、ミルクにしろ、いつでも妻に代わって育児ができます。例えば、妻がどこかに出かけたいという場合でも、お互いなんの心配もないので、いつでも快く送り出してあげられます。こういう一つひとつのことで家族の絆は深まるのかなと思っています。

あとは、これが一番かもしれませんが、生れたばかりの子どもの成長を細かく感じられることです。赤ちゃんの毎日はできることがどんどん増えていく変化と発見の連続です。「あー、うー」としか言えなかったものが、いつの間にか「ぱー、ぷー」と言えるようになるんですから。

それではこれからパパになる方へ。

お父さんも育休は絶対取ったほうがいいと思います。まず、育児のサポートではなく主体的に妻と同じクオリティで子どもの世話ができることで対等な関係になれるし、家族の幅が広がるはずです。家庭内のストレスコントロールができれば、お互いの仕事への理解も深まります。これからの長い夫婦生活や子育てに、夫婦で支え合って生きていくうえで必ずプラスに作用すると確信しているので、男性の育休はマストですね。

最後に

ペンシルでは性別に関わらず、親になってもそれぞれの働き方で長く働くことのできる環境づくりを目的に、子育てを応援する制度「ペパポ(PEncil PArenting supPOrt)」を導入し、その取り組みを進めています。今後とも全員のための大きな制度ではなく、一人ひとりにあった多様な働き方を提供することで、多様な人材が活躍できる環境整備を進めて参ります。

ペンシルダイバーシティ経営推進方針

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